M&Aとは?M&Aに関する全てを徹底解説!

M&Aとは

M&Aは、「Mergers and Acquisitions」の略称。Mergers=合併、Acquisitions=買収という意味で、つまり、M&Aとは「企業の合併・買収」を意味します。
合併、買収だけでなく、業務提携や資本提携までを含めてM&Aとする場合もあります。

中小企業におけるM&Aの現状

「M&A」と聞くと、身売りや乗っ取りといったようなマイナスのイメージを持つ方もいらっしゃることかと思います。また、M&Aにより、自分の会社を第三者に譲り渡すことに抵抗感 ある経営者様も多いのではないでしょうか?

近年、M&Aは、大企業だけでなく、中小企業においても一般的になりつつあります。
その大きな要因として、中小企業における経営者の高齢化が挙げられます。

中小企業白書(2019年度版)[注1]によると、中小企業において最も多い経営者の年齢層は、1995年に47歳だったのに対し、2018年には69歳にまで上昇しています。このように高齢化が進展しており、多くの経営者が引退時期に差し掛かっているにもかかわらず、「後継者がいない」、「後継者が決まっていない」という企業が一定数存在しているのです。

こうした後継者を確保できていない中小企業にとって、M&Aによる第三者への承継は、事業承継問題を解決するための最も有効な手段となります。
実際に、中小企業白書(2019年度版)によると、事業承継した経営者のうち20%近くが、社外への承継、つまり、M&Aによる承継を実現しています。

このように、経営者年齢の高齢化に伴う事業承継の社会問題化が、中小企業におけるM&A活用の背景の一つになっているのです。

なお、事業承継については別の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひご覧ください。

■事業承継について

[注1]中小企業白書(2019年度版)

M&Aで解決できる課題は?なぜM&Aをするの?

M&Aは、売り手側、買い手側の両方に、様々なメリットをもたらします。
ここからは、売り手側と買い手側のそれぞれの立場から見たメリットについて、簡単にご紹介します。

【売り手側】事業承継問題の解決

売り手側の一番のメリットは、前述の通り、事業承継問題を解決できること。
親族や役員・従業員の中に後継者がいない場合に、これまで守り続けてきた会社を、M&Aによって第三者に譲渡・売却することで、廃業を防ぎ、事業を継続させることが可能となります。

【売り手側】雇用維持・取引維持

廃業を選択すると、従業員の雇用、取引先との取引関係を守ることはできませんが、M&Aで新たな後継者に事業を託すことで、これらを維持することが可能となります。 経営者として、従業員や取引先への影響を最小限に抑え、迷惑をかけずに引退することができます。

【買い手側】迅速な事業展開の実現

買い手側の一番のメリットは、迅速な事業展開を実現できること。
一から新規事業への参入、または、既存事業の拡大を行う場合、膨大な時間がかかりますが、M&Aであれば、事業展開に必要な資産やノウハウ、顧客基盤などを一括で手に入れることができるため、時間やコストに加えて、事業が失敗に終わった場合のリスクを大幅に削減することが可能となります。

【買い手側】事業規模の拡大

M&Aであれば、売り手側の企業が保有する有形資産に加えて、人材、技術、ノウハウ、流通網、顧客基盤といった無形資産も取り込むことができます。
そのため、短期間で事業規模やマーケットシェアを拡大することができ、さらに、規模の経済性の発揮による利益の増大も可能となります。

ここでご紹介しているメリット以外にも、売り手側には、「売却による金銭的収入」や「経営者の責からの解放」、買い手側には、「事業の多角化・弱点強化」といったメリットも存在します。
また、もちろんですが、M&Aにはこういった様々なメリットがある一方、デメリットとも言うべき留意事項も存在します。
「M&Aのメリット・デメリットを立場別に徹底解説!」のページでより詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

■M&Aのメリット・デメリット

成功を掴む!M&Aで失敗しないためのポイント

M&Aで失敗しないために、事前の準備は非常に重要です。ここでは、2つのポイントをご紹介します。

1つ目は、事業承継問題の解決や経営戦略の遂行といった手段として、M&Aという選択肢が頭に浮かんだ時点で、すぐに動き出すこと。
M&Aによる企業同士のマッチングは、全て「ご縁」。売り手側も買い手側も、良縁を逃さないために、M&Aという選択肢が出た時点で、M&A仲介会社に相談しましょう。とにかく、「早めの相談」が大切です。

2つ目は、自社の情報を整理して、自社への理解を深めること。
より円滑にお相手を見つけるために、売り手側であれば、自社の経営状況、強みや課題、企業価値など、買い手側であれば、買収の目的、希望する業種やエリア、投資可能額などを明確にしておくことが重要です。また、自社の情報を整理する中で、改善すべき点が見つかった場合は、できる限り改善していくようにしましょう。

「こんなM&Aは失敗する…成功するために押さえておくべきポイント8つ」のページでは、事前準備に加え、条件交渉、M&A完了後の3つのタイミングに分けて、M&Aを成功させるために押さえておくべきポイントをより詳しくご紹介しています。こちらも合わせてチェックしてみてください。

■M&Aで失敗しないための成功のポイント

M&Aのタイミングはいつ頃?

M&Aによる譲渡・売却には、最適なタイミングがあります。タイミングが良ければ、想定よりも高い金額で会社を譲り渡すことができたり、理想のお相手に会社を譲り受けてもらうことができます。一方で、タイミングを逃してしまうと、想定よりも低い価格になってしまったり、場合によっては、お相手が見つからず廃業を余儀なくされてしまう可能性も。

最適なのは、主に以下のタイミングです。

  1. ①会社の業績が良いとき
  2. ②体力の衰えを感じたとき
  3. ③好景気のとき
  4. ④業界再編の動きが出てきたとき

特に、タイミング①やタイミング②の段階で、自社の事業承継やM&Aについて検討を始めることが重要です。
会社の業績が良いと、会社としての価値も魅力も高まるため、M&Aがより良い結果につながる可能性が高まります。
会社の業績が下がる=会社の価値や魅力が下がる、ということになりますので、買い手候補先が見つかりにくくなることに加えて、譲渡価格にも影響が及んでしまうのです。
また、体力が完全に衰えてしまい、病気などを患ってしまってからでは、余裕を持って決断を下すことができなくなるだけでなく、経営意欲の低下に伴い、会社の業績にも大きく影響してしまいます。
ベストタイミングを逃さないためにも、「ちょっと早いかな?」というタイミングで動き出すことが重要です。早すぎてタイミングを逃すことはありません。

どうして、上記のタイミングが最適なのか、もっと詳しく知りたい方は、「M&Aの最適なタイミングはいつ? 会社売却で利益を最大化するにはどうすればいい?」のページをご覧ください。

■M&Aに最適なタイミング

M&Aの手法(種類)

冒頭で、M&Aは、「企業の合併・買収」とお伝えしましたが、企業同士を結びつける方法には、「買収」と「合併」に加えて、もう一つ「分割」という手法があります。
さらに、買収は、「株式取得」と「事業譲渡」、合併は、「吸収合併」と「新設合併」に分類されます。

中小企業のM&Aで最もよく用いられるのが、「株式取得」の一つである「株式譲渡」という手法です。
「株式譲渡」は、売り手側の発行済株式を、買い手側に譲渡する手法です。株式譲渡の場合、売り手側が保有する全ての資産が買い手側にそのまま引き継がれ、会社自体も今まで通り存続することになります。他のM&Aの手法と比べて、手続きが迅速かつ簡便に完了できることから、中小企業においてポピュラーな手法になっています。

「事業譲渡」という手法も、中小企業のM&Aで多く用いられています。
「事業譲渡」は、売り手側が所有する事業の一部または全部を、買い手側に譲渡する手法です。事業譲渡の場合、個別承継となるため、譲渡する資産を決める必要があり、有形資産だけでなく、従業員や取引先、ノウハウといった無形資産も対象とすることができます。

「株式譲渡」、「事業譲渡」のほかにも、M&A全体で見ると、10以上の手法があるため、M&Aを行う場合は、これらの中から、目標や目的に応じた手法を選択しなければなりません。

M&Aの各手法については、「M&Aの手法を徹底解説!事業譲渡、株式譲渡とは?」のページで解説していますので、手法選びの参考にしてみてください。

■M&Aの手法

M&Aの流れ

売り手側も買い手側も、M&Aの基本的な流れは、以下の通り。

①初期相談

弊社をはじめとするM&A専門家とのご面談で、M&Aの概要を知り、自社の状況を整理するとともに、今後の方向性などを明確にします。

②仲介契約(アドバイザリー契約)

M&Aの意向が固まった段階で、M&A専門家に業務を依頼し、具体的な手続きを進めていきます。

③トップ面談

売り手側と買い手側のトップ同士のご面談で、お互いの価値観やビジョンなど、相互の理解を深めます。

④基本合意

売り手側と買い手側がM&Aの成約に向けて、いくつかの基本的な事項について仮契約を締結します。

⑤買収監査

M&Aの最終判断にあたり、買い手側が、売り手側より提供された資料や情報の正確性などを確認します。

⑥最終契約

最終的な条件の調整が完了したら、売り手側と買い手側との間で最終契約書を取り交わします。

このように、M&Aは、大きく6つのプロセスに分けられますが、これらの中にも様々な手続きがあり、売り手側と買い手側、そして、M&A仲介会社が、互いに協力し合いながら進めていきます。

ただし、M&Aは、⑥最終契約がゴールではなく、むしろ、ここが始まりです。
最終契約締結後には、社内外への情報開示(ディスクローズ)や、M&Aの成果を上げるという最も重要なミッションが待っています。

「M&Aの手順・流れを解説~初期相談から最終契約まで~」のページにて、M&Aの手順・流れを、売り手側、買い手側へのワンポイントアドバイスとともに解説しています。ぜひ、こちらのページをチェックしてみてください。

■M&Aの詳細な流れ

M&Aの価格

中小企業のM&Aにおいて、価格(譲渡価格/買収価格)の相場というものは存在せず、最終的な価格は、条件交渉を踏まえて買い手側と売り手側の双方が合意した金額で決まります。
しかし、M&Aの条件交渉をスムーズに進めるために、「適正価格」を把握しておくことは非常に重要です。

価格の算出方法には、大きく3つのアプローチがあります。

①コストアプローチ

企業の純資産をベースに価格を算出する手法で、計算方法としては、「簿価純資産法」「時価純資産法」などがあります。

②マーケットアプローチ

企業の市場価値をベースに価格を算出する手法であり、計算方法としては、「類似会社比較法」「市場株価法」などがあります。

③インカムアプローチ

企業の将来的に期待できる収益をベースに価格を算出する手法であり、計算方法としては、「DCF法」「収益還元法」などがあります。

M&Aでは、売り手側と買い手側でそもそもの立場が異なるため、両者の希望金額に差が出てしまうのは、よくあることです。一般的に、売り手側はなるべく高く売りたいと考える傾向がある一方、買い手側はできる限り安く買いたいと考える傾向にあります。
条件の折り合いをつけることは難しいことではありますが、大切なのは、「適正価格」を知り、それをもとにお互いが納得のいく価格を決定するということです。
中小企業のM&Aでは、この「適正価格」として、「時価純資産法+営業権(3年)」を採用することが一般的です。

上記3つのアプローチ方法の具体的な説明やM&Aにおける価格の算出方法について、「M&Aの価格相場はある?譲渡価格はどうやって決まる?」でご紹介していますので、ぜひ、こちらのページを参考にしてみてください。

■M&Aの価格相場や価格の算出方法

M&Aをもっと深く知る

M&Aについて、理解を深めていただけましたでしょうか?
もっと深く知りたい方、M&Aという選択肢に興味をお持ちの方は、弊社「信金キャピタル」の「無料」個別相談に、ぜひお申し込みください。
M&Aに対する、経営者様のお悩みや関心事、また、知識レベルに応じて、詳しくご説明いたします。

弊社の個別相談では、経営者様のお気持ちに反して、無理やりM&Aを進めるということはございません。また、M&Aが最適な手段でないと判断した場合は、その旨をお伝えすることもございます。

ここまで読んでいただいたということは、少なくともM&Aに興味をお持ちのはず。
M&Aは、売り手と買い手の「めぐり逢い」、つまり、「ご縁」です。良縁を逃さないためにも、M&Aに興味を持った時点で、お早めにご相談いただくことをおすすめします。

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