会社の引き継ぎをどうしよう…中小企業の後継者問題について原因 や解決方法を解説

近年、後継者問題を理由に廃業に追い込まれる中小企業が増加傾向にあります。後継者問題を解決するための糸口として挙げられる方法は、事業承継とM&Aの二つ。言葉は耳にしたことがあっても、具体的に何をするのかわからないという方が多いのではないでしょうか。今回は、後継者問題に悩んでいる中小企業経営者に向けて、後継者問題の原因と解決の糸口について解説します。



>中小企業の後継者問題にお悩みの方はまずはご相談を

日本の中小企業で深刻化する”後継者問題”とは

日本の企業のうち約99%が中小企業に該当し、約65%近くの企業で後継者不在が問題となっています。(※1)


中小企業の経営者のうち半数以上が60歳を超えていることから、黒字経営が続いている優良企業であっても、後継者が見つからないまま廃業に追い込まれているケースが後を絶たないのです。後継者問題を抱える企業の割合を産業別に見ると、建設業がもっとも高くなっています。


後継者問題によって優良企業が廃業すると、長年にわたって培われた技術やノウハウ、さらには雇用機会も同時に失われることになるため、”一企業の廃業”ではなく、”産業全体の損失”になるといえます。


(※1) 帝国データバンク『全国企業「後継者不在率」動向調査(2020年)』


後継者問題の原因

中小企業における後継者問題はどのような背景によって引き起こされるのでしょうか。ここでは、後継者問題の原因についてご紹介します。

事業の先行きが不透明

後継者問題の理由の一つに、事業の先行きが不透明であることが挙げられます。

経済がグローバル化するとともに、ビジネスのIT化も促進されています。目まぐるしい経済の変化に、事業が今のままついていけるのかという不安を抱くこともあります。 また、昨今では新型コロナウイルスの感染拡大により、やむを得ず廃業を選択する企業も少なくありません。


このように、今後がどうなるかわからない不安から、事業承継を断念したり、後継者候補が現れなかったりということもあります。

後継者の担い手がいない

経営者が後継者に対して事業を承継する場合、親族に事業承継をする「親族内承継」、役員や従業員に事業承継をする「親族外承継」、第三者企業に事業承継をする「M&A」のいずれかを選択することになります。

しかし、親族や社内の中から後継者を探そうとしても、親族に家業を継ぐ気がなかったり、経営スキルが十分でなかったり、簡単には後継者候補は見つからないもの。


また、中小企業は少子化の影響もあり、年々人材不足が深刻化しています。


このような背景から後継者の担い手を見つけることができず、後継者問題に直面してしまうのです。

事業承継を終えられない

事業承継とは、現在の経営者が事業や会社そのものを後継者に引き継ぐこと。


事業承継を行うためには、登記などの名義変更だけでなく、自社株式や事業⽤資産の整理・移転、後継者の育成・教育など、様々な手続きを経る必要があり、一連の手続きを終えるためには、5~10年程度かかると言われています。事業承継の準備を先延ばしにすることで後継者の確保が困難になったり、また、事業承継を進めている途中で経営が傾き後継者への引き継ぎができなくなるなど、結果として廃業に追い込まれる企業もあるのです。

後継者問題解決の糸口

中小企業の経営者に対して行ったアンケートによると、60歳以上の経営者のうち半数以上が廃業を検討していることがわかりました。(※2)


多くのノウハウや技術を持ち、雇用機会を生み出している中小企業を廃業で終わらせてしまわないためには何ができるのでしょうか。ここでは後継者問題解決の糸口についてご紹介します。


(※2) 日本政策金融公庫総合研究所『中小企業の事業承継に関するインターネット調査(2019年調査)』

M&Aによる第三者承継

M&A(Mergers and Acquisitions)とは、資本の移動を伴う企業の買収・合併を指します。


後継者問題、特に後継者がいない場合の解決策として、M&Aによる第三者企業への事業承継は非常に有効な手段となります。M&Aを行うことで、買収側の企業が事業をそのまま引き継ぐ形になるため、従業員の雇用や取引先との関係を継続することが可能です。事業譲渡の場合であっても、長年培ってきた自社の技術を使ってもらえたり、経営者の思いを引き継いでくれる買い手を見つけたりすることができれば安心でしょう。

計画的に事業承継を行う

先ほど事業承継を行う際には、5~10年程度の時間が必要であることをご説明しました。

各種行政手続きのほか、株式や資産を引き継いだり、後継者候補を一人前の経営者に育ててたりする必要があります。


特に、後継者の育成は、会社の行く末を左右する重要なステップであるため、時間をかけて慎重に行っていかなければなりません。中長期的な視点で事業承継計画を作成し、早めに後継者を選定しておくなど、計画的に事業承継を進めることが大切です。


また、事業承継を行う場合、後継者は贈与税や相続税を支払う必要があるため、ある程度の資金を作っておくことも必要に。

中小企業の後継者問題にお悩みの方はまずはご相談を

今回は中小企業の後継者問題についてご紹介しました。”モノづくりの日本”と呼ばれる背景には、多くの中小企業が培ってきた技術力があります。後世の日本にこのような高度な技術やノウハウを残していくためにも、後継者問題を解決することは急務です。


信金キャピタルは、信用金庫業界の中央金融機関である信金中央金庫の100%子会社として、中小企業に特化した事業承継・M&Aサービスを提供しています。自社を担ってくれる後継者が見つからない、何から手をつけたらよいか分からないといった課題を抱えている方は、まずはご相談ください。


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